おっさん 『フランシュシュの歌』を語る その4
そして何事もなかったように曲考察を続けるおっさん。
ちょっとずつ、ブログ機能が分かりはじめて嬉しいお年頃。
本当は色文字も使ってみたいんだけど、巽幸太郎並にデザインセンスが無いのでシコシコTシャツばりの配色センスになりそうで怖くて使えないw
今回は物語の中核を担う2曲がメイン。
目覚めRETURNER
作詞・作曲・編曲:木下智哉
作中最多の3回流れたこの曲。しかもバージョン違いもある。なんか豪華!w
源さくらとして初めて練習した曲は第2話のヨミガエレでしたが、フランシュシュとして初めて練習したのがこちらの曲。
歌詞
returnerの意味は「行って戻ってきた人」とか「還流者」とかですね。
ここでのポイントは「往復」が二つの部分に絡んでいることかな。
ゾンビィになって復活した彼女たちは「戻ってきた」んですけど、生→死→生とあの世からの復帰をした還流者。フランシュシュを象徴する歌でもあります。
しかしもう1つの部分にも絡んできます。
歌詞は全体を通して「夢」について歌ってますよね?
つまり夢のリターンとは何か。
もちろん希望→挫折→希望です。
これ、完全にさくらのための歌ですよね?
巽、さくらの事を考えて作りましたよね?
アイアンフリルを知って元気になったさくらを知っていて、そこから事故死という絶望を味わって、そこからまたもう一度アイドルという夢を諦めないでくれ!という巽の願いが込められている気がします。
とは言え、フランシュシュにも七人七色ですから夢も人それぞれ。
二階堂サキは…夢は天下を獲る!それが族でもアイドルでもどっちでもいい。
水野愛は………夢は人を笑顔にしたい。もう一度ステージで輝きたい!
紺野純子は……夢がある程度かなった時に死亡。実は復活後の執念が薄い?
ゆうぎりは……不明。特に無い感じ?
星野リリィは…パピィを笑顔にしたい→決別→6号として再び。
こんな感じですかね。
サキは九州制覇は達成して道半ばで死去した感じですけど、そもそも彼女がそれに後悔を微塵も抱いていないので、復活した後にも執着が薄く、アイドルで全国制覇という別の形に比較的素直に順応してます。
愛の夢はなんというか日本一になった時に達成しているような、でもそこがゴールでもない果てしない夢ような、って感じですかね。実はShowmanとしての欲望が強い子ですな。
純子は6話17:50で「ようやく自分の力が実感できて、これからだって時だったんです」と言ってるので、やはり半分くらいの夢は達成している感じです。
ゆうぎりとリリィはどうなんだろうなぁ。ゆうぎりは分からないけど、リリィは復活してパピィの笑顔を取り戻した時点で目標達成しちゃってる感じもしないでもない。
じゃ、この歌フランシュシュのみんなにもある程度適応されてて、さくら専用の歌じゃなくね?
と思うかもしれませんが、ここの歌詞に注目。
0:43「胸の奥に隠したストーリー」
フランシュシュの中で「夢を隠したまま死んだ」のはさくらだけなんです。他はみんな行動してある程度結果出してから死んでますから。
と言うか、夢(封筒)を出そうとした瞬間に死んでますからねぇ……。
だからこの歌はさくらの歌であり
彼女がセンターなんです!
続く歌詞も「色濃くした手強いリアルへと」と、不運の積み重ねを感じさせる歌詞ですな。
そして彼女が振り返って気が付くべきは仲間。
徐福庵で巽も言っていた通り、グループとしての強さが無いといけないんです。
なぜなら、さくらの失敗の原因はだいたい「一人で頑張ってた」という要素があるからですよ。
劇の練習も頑張った→おたふく。劇はみんなでやるもの。自分一人だけセリフ暗記してもダメ。
リレーの練習も一人で頑張った→肉離れ。リレーなんだからみんなで頑張れ。
受験→……う~ん、受験は一人で頑張るものかなw でも学校で友達とかも全て捨てて孤独に努力していたのが原因な部分もあるかも?
そういう性格の延長として10話の「周りが見えなくなった」に繋がり、雪山で一人で練習→事故へ繋がったのかもしれないねぇ。
そして第2話のステージが失敗したのも、さくら一人でヨミガエレをやろうとしていたからですね。あの時は巽も気が付いていたのかな?
とっても印象的なのが、振付の最後。
さくらを中心に6人が集まって彼女を守るように取り囲むでしょ?
やっぱりさくらのための歌なんですなぁ、と。
楽曲
ジャンルとしては楽器編成がほぼ電子楽器なのでエレクトロニカ、もしくはEDMになるのかな?
perfumeのオマージュからの7話でAutotuneボイス(いわゆるケロケロ系)に繋がるものです。
もし7話最後のビーム演出が
エレクトロニカ → Perfumeみたい → じゃビームやろうぜ
だったら面白いですねw
ちなみに1:15の「ハイ!」から歌と踊りが好きです。
というか、これもう曲関係ないんですけど、
この曲のリリィ、かわいすぎません?!
もうなんか、ついてるとかついてないとかどうでも良くなるレベルの可愛さ。
第4話のステージでの14:27「ないないない」のリリィがヤバい。
もうコマ送りで見たレベル←こいつがヤバい
あともちろん「だ~い!」ね!田中美海さんヤバいわぁ。
あ、そういえばTwitter開設されて特攻DANCEの衣装をUPされてましたねw
余談ですが、第3話の路上ライブで、リリィがぶつかって転んでしまうシーンがありましたよね。
実はおらぼうステージで見てたんですが、あのシーン、本当に田中美海さんが対角線の最長距離を一瞬で移動してびっくりしました。
恐ろしく速い移動、オレでなきゃ見逃しちゃうね。(んなこたぁない)
スレージ慣れしてる田中さんでもあの速度で動かないと間に合わないのに、そりゃリリィならぶつかるわなぁw
ゼリーフィッシュ
はい。こちらもED曲「光へ」のカップリング曲でございます。
FANTASTIC LOVERと同様に土下座いたします。
めっちゃ夏感出てて好きです。踊りも好きです。
新アイアンフリルのメンバーですが、
詩織(徳井青空) ユイ(金子千紗) 真琴(日野向葵) ひかり(真央) じゅりあ(遠野まゆ)
徳井さんは某アイドルでステージ実績も十分の安定のセンターですねw
他のメンバーは金子千紗さんと日野向葵さんが
旧アイアンフリルでもご紹介した事務所
からで、遠野まゆさんと真央さんはエイベックスの預かりさんのようです。準所属みたいな感じ。
徳井さんの周囲を固める感じで採用されてるっぽいですけど、ステージでも歌もしっかり出来てました。
「ぎゅうっ」と「しゅわっ」をライブで聞けたのと、あの妙にコケティッシュな踊りを再現してくれてたのが良かったw
歌詞
……え?夏って海に行くもんなんですか?
白いシャツ着た人魚?
ちょっと何言ってるか分かんないすね(血涙)
だから、聞いてるこっちの理解できる歌詞歌えっつってんだろ!!(逆切れ)
歌ってる君たちはそういう状況になれるのでしょうがね!!(ひがみ)
ええ、まあ、そんな感じですw
そのくらいに以前の私の考察通りのぶれないアイドルソングでしたw
楽曲
軽快ないかにも売れそうなJ-POPアイドルソングですね(本気で褒め言葉)
売れそうな曲を実際に売れそうに作るってすげぇプロの仕事だと思いますよ!
…いっぱいちゅき♡
ただ、気になったのが、メンバーも総入れ替えで、楽曲の雰囲気も全く別なんですよね。
まあ、アイドルグループと言っても毎回同じような歌ってわけではないですから、たまたま今回はフェスに合わせて夏っぽい歌だったのでしょう。
あの第7話の客席側からステージを見ていた愛の表情からは推し量れないですが、胸中はかなり複雑だったと思います。
純子に「あそこに立っていたんですね」と聞かれた時の愛の反応です。
物理的な意味でのセンターには立っていたのかもしれませんけど、知ってるメンバー誰一人として残ってなくて、名前だけがアイアンフリルでノリも曲も違う「あそこ」。
果たして愛は誇りを持って「ええ。」と答えられたのでしょうか?
……あ。これ第7話の考察で書けばよかったw
よっしゃ次いこ!
アツクナレ
はい、ゾンサガ前半戦最大の山場であり、純愛確定した瞬間でもありますw(非公式のはず…ですが本渡さんが…w)
あと純子が最高にかっこよくて、たぶんアツクナレを境に純子ファンが激増したと思われます。
映像的には愛が自分のトラウマを克服するのがメインですが、音楽的には愛と純子の融和がテーマになっています。
ちなみにコミカライズ版ゾンビランドサガ(作:空路恵さん)を読むと別のイメージ映像が浮かぶようになってしまいますw
↑でも別の解釈で面白いのでぜひゾンサガ好きなら読んでみるといいですよw
歌詞
完全に愛と純子の事を言っている歌詞ですねw
イントロの分かりあえずに~耐えきれないのまでが現在の愛と純子の事を指してます。
時代遅れのプライドをひけらかしているのは純子、時代遅れではないかもしれませんが、普遍的でもないプライドに固執しているのは愛も同じですからなぁw
そこを打開する巽からのアドバイスがサビの歌詞になってます。
ですが、歌が内輪ネタにならず総合的にちゃんとリスナーに伝わるメッセージソングになっているのは、つまらんプライドに固執しないで全力でやれよ!というのは比較的普遍的なアドバイスだからでしょう。
また、以前書いたように↓
「武士道とは死ぬことと見つけたり」 この言葉は曲解される事が多いですが、正しい解釈は「自己への執着を捨て、成すべき正しい事を成せ」という感じです。巽もそう言ってますね。
おっさん 『フランシュシュの歌』を語る その2(徒花ネクロマンシー編) - めっちゃ早口で言ってそうなブログ
この葉隠思想とも共鳴する歌詞なのです。
結局ほとんどの場合、プライドなんて自己愛の言い訳にしかならないのですから。
そしてもう一つの葉隠からの言葉「武士道とは死狂いなり」も歌詞に呼応します。
死狂いを単語だけで見るとちょっと引いちゃうかもしれませんが、要は無我夢中とか我武者羅とかです。もっと簡単に言うと「必死」ですw
シグルイという漫画がありますけど、それも葉隠思想の言葉からですね。
ちなみに賭ケグルイもなんでカタカナなのかというと、シグルイの影響を受けているからだと勝手に思っていますw
ちょっと話が反れまくりましたが、要は「おまえらつまらん事気にしてないで、本当に自分がやりたい事を必死でやれ」という巽幸太郎様のありがたいお言葉なのですw
楽曲
河瀬茉希さんと種田梨沙さんの声質が映えるロックチューン。
なんでロックなのか?二人とも頑固だからw
個人的な聴きどころは「転んでも立ち上がって 死んでも這い上がって」の所の三度下のハモり。
普通だったらその前の「胸の鼓動信じて」の部分でメロディが下がって、ハモりの下の方がメインメロディになるはずです。というか、普通の歌ならそうなる。
でもそこであえて上に行って、三度下ハモりにするのが意外性があって斬新なんだけどかっこいい。
なんで下メロがメインだったと思うかと言うと、ハモりの組み合わせが
転んでも立ち上がって「上リリィ+下純子」
死んでも這い上がって「上サキ +下愛 」
と本来なら純子と愛の歌なのに、メインの二人が下に回ってるんですね。
え?じゃ、下がメインで上ハモなんじゃないの?と思う人もいるでしょうが、それだったらその前のゆうぎりさんの信じてが下に降りるハズなんだよね~。
あと3:36のブレイク。こういうリズムが変則的になるブレイク大好きですw
まあ、後は何と言っても純子というか河瀬さんの「せか~いに~」のかの発声の仕方ですね!かっこよすぎ!!
というわけで残りは
To my Dearest 特攻DANCE ヨミガエレ Flagをはためかせろ 光へ
の5曲となりましたが、たぶん次回2~3曲でちょっと休憩。
なんでかって?
4月26日発売の
↑これを待ってフルバージョン聞いてから感想書くために決まってるだろうが!!
あと12日が耐えきれないの~♪