『巽は何を間違えたのか ~リベンジのテーマ?~』
本当は第1話Aパートに書いてたんですけど、これだけでなかなかの文章量になっちゃったので考察ものとして独立させました。
この回想シーンを見て何か気付きませんか?
「三人の胴が切れてる」って答え以外でw
なぜ切れてるのかと言うと、私が客の方にフォーカスを合わせてスクロールシーンを編集したからです。
もちろんちゃんと理由があります。
おわかりいただけただろうか……
私たちの知っているファンが
誰一人存在していない
という恐怖。
そう。古参幼女もデスおじ二人も万梨阿もいないのである……
私はここに壮大な違和感を覚えました。
何を間違えたのか?
前期、あれだけしっかりとファンの描写をしていたこの作品でそんなミスをするでしょうか?このスタッフがそんなミスをするとは思えないのです。
逆にモブ担当の人だって、いちいち全部のモブを手描きで考えるより、前作でキャラデザ確定しているキャラを目立つ所に配置しておけば、それっぽさも出るから絶対に楽なのだ。つまり、これは意図的に描かれた可能性が高いという事。
だとすれば、そこから導かれる意図はなんだろうか?
おっさんはこう推測しました。
ここに来ている人全員
「本当のフランシュシュファン」ではない
つまりはサガジンで紹介されたり話題になってフランシュシュを知ってから、なんとなく有名だからという理由で集まったライト層。純子的に言えばミーハー。
サイリウムの本数も少ないですし。ライト層なのに。
いやまあ、別にサイリウム持ってないとアイドルファンじゃないって定義はないと思うけどねw
でも彼らはたまたま無料で楽しめる場所でイベントやってたから来てくれただけ。
本当にお金を出してライブに来てくれる人はやっぱり500人しかいなかった。(具体的には7800円ほど?w)
巽の口から絞り出された「間違えました」の嗚咽は正にその部分なんじゃないでしょうか。
このたくさん人が来ている状況を、本当の人気があると勘違いした巽が先走ってキャパ3万人のEFSライブを決行してしまった。
もちろん時限による焦りもあったんでしょうけどね。誰かにそそのかされたとかさ。
そして恐らくアピールしたり集客するターゲットも見誤ってしまったんだと思います。いわゆるよく言えば流行りに敏感。悪く言えば流されやすい層にアピールしたためにたった数か月で飽きられてしまったのでは?
そんな時流に飲まれて判断してしまったプロデューサーとしての致命的なミスを巽は後悔したのかもしれません。
さっき「誰かにそそのかされた」って書いたけど、この線も無くはないと思っています。
第1話17:11からのシーンで、巽が本気で走ってる時、全ての信号が青になってるじゃないですか。
あれは「巽は持っている男」という演出なんですけど、果たしてそれは「本当に」なのか「たまたま」なのか、それとも「奪い返した」…?
どんなに1期で無茶苦茶やってる巽だけど、少なくともそれらは全て本気だったじゃないですか。
本気で、全力でやれば運は付いてくる!というテーマがあるとするなら、フランシュシュに対する「本気」を取り戻した巽が「全力」で走れば信号機の方から変わってくれる。
もしその豪運が通用しなかったEFSライブはもしかしたら、本人の意思を曲げて誰かの助言でやってしまったのかもしれないですね。もちろん巽の欲目で自爆の線もあるんですがw
本当のファンとは?
そしてこの問題は本気でサガを救おうとしている巽はもちろん、本気で佐賀を盛り上げようとしているかもしれない製作陣にも共通するテーマなんだと思います。
世間的になんかたまたま話題になって、一時的に観光客が増える現象はけっこうありますよね。アニメの町おこしに限らずね。
でも、それが本当の地域を救う事につながる事例がいったいいくつあるんでしょうか?(大洗を除くw)?
サガなどという辺鄙な場所を救おうと思ったら、ちょっと話題になった程度じゃダメなんですよ。本当にサガを知って、それと共に歩みたいと思ってくれる人をみつけないといけない。
私もゾンサガを知ってからゾンサガに金を出すのではなく「佐賀を選ぶ」ようにしました。どこぞの顔も知らない権利屋に版権商売させて二次創作グッズに金払うなら、公式のみに絞った方がマシです。
同じいちごなら「さがほのか」を、同じ陶器なら伊万里・有田を。同じツマミなら古伊万里浪漫を。そんな感じでいいんです。無理して出すお金は続きません。日常の選択肢を少し変えるだけでいいんです。
辛い時こそ寄り添ってくれるデスおじみたいな存在が本当のファンなんじゃないでしょうか。
きっとスタッフはゾンサガをそんな作品にしたいと思っているのでしょう。
まあ私の勝手な妄想なんですけどね!
おまけにひねくれすぎ考察
あとこれは私の考えすぎだと思いたいですが、これ製作側の世間に対する皮肉も少しだけ含まれてるんじゃないですかね?w
具体名は控えさせていただきますが世の中には
・オタク界隈ではすごい話題になってトレンドに入りまくったのに、実際の円盤の売上は1~2000枚の大爆死アニメとか
・1期の円盤売り上げが5万枚超えるような大ヒットを記録して、ホクホクと2期作ったら今度は売上1/10になったアニメとか
そんなん良くあるじゃないですかw
逆によくありすぎて具体名書き始めたらめんどくさいレベルで(真顔)
まあ制作側としては本気で「なんで?!」と思ってるんでしょう。「裏切られた!」とも思ってるかもしれません。
もちろん私すら本気で謎だった作品もありますけど、たいていは(いや、ちょっと考えりゃ分かるだろうに…)という作品がほとんど。でも当事者には分からないもんなんですよね。
岡目八目とはよく言ったものですw
二期を作るにあたって製作陣というか企画陣も、その恐怖(プレッシャー)にはもの凄く苦しめられていると思うんです。割と本気で巽ばりに酒に逃げたスタッフがいてもおかしくないw
特にゾンサガは最初誰からも期待されてなかったダークホースでしたから、二期のハードルが上がりまくってるwノーマークのオリジナルアニメで1期で各巻2~3万枚売れてるって異例でしたからねぇ。
だからこそ爆死ネタを2期の冒頭に入れて、爆死するかもしれない未来の自虐を先に言っておこう的なニュアンスもあるのかもしれませんねw
余談だけど、2019年にゾンサガの円盤について書いた記事で「3巻完結くらいにしないと円盤買いません」って言ってたら最近3巻×4話完結の作品増えましたよね。
別に私が何か運動をやったわけでもないけど、やっと業界が道理に気付いてくれたようで良かった良かったw