第8話『佐賀事変 其ノ壱』を語る Bパート
Bパート アイキャッチ
ちょっと気になったのが、今回のアイキャッチは珍しく巽がいる。
今までのアイキャッチって、その回にクローズアップされるキャラが一番目立つ位置に来るじゃないですか。A・Bどちらかだけでも。
なのに今回はゆうぎりじゃない。むしろゆうぎりはかなり後ろの方で控えめ。
という事はこの話は幸太郎回って事なんでしょうか?
やはり喜一と幸太郎の何らかの関連性を気にしてしまいますね。
シーン4 ゆうぎりと喜一と徐福
ここのシーンでゆうぎり「けんどそろそろお帰りなんし。あなた様のためになりんせん。」ってけっこう冷たく突き放すんだよね。
まあ、一つは男が自分に関わると身を亡ぼすぞ、という警告でもあるんでしょうけど。
ただ、そもそも百崎喜一よ。
その時代の女性に櫛を贈るという意味を分かっているのか?
普通はプロポーズのニュアンスすら含むアイテムなのだよ?
櫛は苦と死でありながら「苦労しつつも共に死ぬまで添い遂げよう」という前向きなニュアンスの縁起物なんですよ。
そら確かに一目惚れかもしれませんが、2回目で櫛贈るて、花魁基準では「すごくがっついている男」に思われて、冷たくあしらわれたんじゃない?w
まあ本人なんも考えてなさそうですけどね!w
で、案の定冷たくされたのを「住む世界が違うんでお帰りください」って意味だと勘違いした喜一が
喜一「俺は…俺は気にせん!生きてきた世界だとか、なんか…こう…なんか!ごちょっとした全部!俺たちの佐賀には…佐賀には…」
とか言っちゃう。
お前は巽か!そのノリでさくらにも言ったんだろう!w
この時のゆうぎりの表情は(こいつ何言ってんだ…?あ、この人天然か。本気のやつだわ)って感じですかねw
全く悪意が無いのが分かって、それで彼を受け入れてくれたんじゃないのかな?
たぶん、今までの人生で打算無しに彼女に接してきた男がいなかったから。
そして一つ大切な伏線に気が付きました。
これ喜一の櫛じゃね?!
だとしたら、ゆうぎりは彼のプレゼントを死ぬまで、いや死んでも大切に持っていてくれたという事になります。
つまり現代のゆうぎりもまだ喜一の事を忘れてはいないんじゃ?
ちなみにこちらの家のモデルとなったのは、伊東玄朴(いとう げんぼく)旧宅だそうです。
佐賀出身のオランダ医学者の一人です。同業者の杉田玄白も似たような名前なのですが、こちらは「ぱく」で佐賀は「ぼく」なので注意w
あとこの伊東は佐賀藩士にも同姓の家系があるようですが、本編の伊東正次郎との因果関係は不明。
アニメイトの脚本対談では脚本の吉村清子さんが「伊東のネーミングは新選組の伊東甲子太郎が由来です」と断言してますので、佐賀藩士伊東家の関連は薄そう。
むしろ新選組由来である方が、本来の新選組の仕事的な内容を伊東に照らし合わせてる感じで不穏ですね。
こちらもモデルがあるのですが、なんと民家ではなく新北(にきた)神社の境内の建物がベースになっているそうです。
そちらの神社には徐福が植えたとされるビャクシンの樹があります。画面右奥にあるねじれた木がそれです。
もちろん直接的な言及は本編では一切されませんが、やはりゾンサガは徐福伝説の上に成り立っている設定なんですね。
そしてご本人登場w
あれなんですか?ネクロマンサーはゲソが必須なんですか?
もしかしてゲソって魔法のステッキ的なものなんですか?
イカのソウルが詰まってるんですか?
ちなみにゆうぎり、さらりと重箱三段の漢方を「昔の知り合いに送ってもらった」って言ってるけど、それ金額で言ったらたぶんえげつない金額だと思いますよ?たぶん櫛の10倍くらいの値段なんじゃない?w
ゆうぎりの知り合いって事は江戸の漢方薬師でしょうから、送ってもらうのに2週間以上は余裕でかかりそうなんですが、そこはまあ、アニメの嘘って部分にしましょうw
そもそも送ってくれって手紙が届くのに10日くらいかかりそうだし。
こちらアクアでございますw
百崎の家が貧しいことの隠喩であり、同時にゆうぎりはただの水であっても、相手の誠意があるものであればしっかりと受け取る女だという表現でもあります。
この表現が後のシーンで生きてくるんですよ。
喜一「『俺に昔の力があれば、死人を蘇らせるぐらい朝飯前だ』」
言ってるのは喜一だけど、言葉は徐福の言葉なんで、こう書かないとおかしくなっちゃうw
はい、重要そうなワードが出ました。
つまりやはり死者蘇生の術は徐福の力だという事が確定しました。
巽がZLSPを説明してお願いして、ゾンビィを7体作ってもらった。
そして「昔の力」ってのもポイントですね。
どのくらい昔なのか?そしてどのくらいの力なのか?
もしかしたら、徐福の魔法力は佐賀の活性度に比例するんでしょうか。
佐賀限定元気玉的なw
髭はしっかりと整えているようですが、頭部がさ!元気のレベルが違ってない?!
いや、うらやましいとかじゃなくて!w
なんなら少し若返っているよね?
というわけで、現代の徐福はある程度力を取り戻した状態だと言えるでしょう。
そして長く生きた徐福はもう、佐賀が滅びる=自分も滅びる、ってなっちゃってもいいって思ってるんじゃないかな?
だから佐賀が風前の灯火になってもそんなに頑張って活動はしない。でも巽はそうは思ってなくて復活させようとして徐福に反魂法をやってもらったとか?
ここも驚きましたね。あ、ロメロも出るんだ。
しかもこれは本人なんですよ。(なんだ本人ってw
今回のスタッフクレジットは非常に謎解き上重要でした。
まずフランシュシュのメンバーは全員「似てる他人」と徹底しているので、逆にしっかりと名前が書かれている「ゆうぎり」「徐福」「ロメロ」は時系列も個体も同一人物という事が確定しましたね。
【5/31追記】
コメントでねこさんより「名前はマスターじゃ?」とご指摘いただきました。
…ホンマや!!
第2期第2話のクレジットも「マスター」になってた!
なんかもう勝手に徐福だと思い込んでいるからそう見えてしまっている幻覚ですね…
ちなみにねこさんから、徐福は継承式なんじゃないかという今までの私の脳にはない発想をいただきました。
…なるほど!
徐福自体は「反魂法を司る者の名」でしかなく、その時代その時代に存在する別人な可能性もあるのか…
だとすれば、喜一が伝承したとしたら、現在のマスターは4代後くらいですかね?
【追記ここまで】
つまりロメロは明治の時代からゾンビィ犬で、もともとは徐福の飼い犬だった。
それを巽が現在借り受けているという事は、ロメロ自身にゾンビィに関するなんらかの術が関係しているのかもしれません。
まあ単に飲食やるのに獣いたら邪魔だから巽預かっといて、だったりしたらそれはそれで、なんですがw
でもこのシーンではゆうぎりがロメロをちゃんと認識している描写が無いので、百崎宅に犬がいる事は声で認識したかもしれませんが、明確に変わったゾンビ犬だと気付いたかどうかで変わりますね。
洋館で目覚めたゆうぎりが、どんな感情でロメロを撫でていたかがね。
ゆうぎりの表情は困ったような悲しいような感じで、ロメロは安心している感じ。
でもロメロってこの後はたえちゃんだったりさくらに割と懐いてるよね?w
この辺の喜一の夢語りは、ちょっと時代が早すぎた気がしますね。
明治10年代はちょうど自由民権運動の活発だった時期でもありましたけど、人権やら人格権やら、ちょいと100年ほど概念を先取りしているような気がしますw
早すぎる思想は危険やでぇ…
そしてそんな彼を優しく受け入れてしまうゆうぎり。
彼女からすれば、フランシュシュの時代はどう映っているんでしょうかね?
喜一はんの望んだ世界になっているのかしら?
シーン5 ゆうぎりと喜一と正次郎
この辺で、あ、こいつ怪しいな、となりますね。
ここで彼はゆうぎりが喜一の賛同者かどうかを怪しんで、探りを入れようとしたのでしょう。
そういや、喜一も字が下手でデザインセンスも良くありませんね。巽と同じようにw
こう来たかw
サキちゃんってちんちく扱いする割にはリリィに優しいから、こんな関係性もありですねぇ。
リリィはこの時代にしては奇抜すぎる髪型だなぁw
あ、サキちゃんの髪の色が染めてるのが無くなってるwさすがにカラーリングは無かったかw
もうね、ゆうぎりの身体能力は異常。
そら現代に蘇ってもダンス出来ますわw
次回予告のミスリードもヒドイw
喜一と正次郎の食事シーンからこの箸のシーン出されたら、どっちかだと思うじゃん。まさかゆうぎりの箸だとは思わん。
そして瞬時に確実に喉を突いて殺そうとするゆうぎりもすごいけど、それを防ぐ正次郎もなんらかの特殊訓練を受けていると判断するのが正しいでしょう。
先ほど言った伊東家がらみかもしれませんし。
福所江川(ふくしょえかわ)は佐賀城から西に7kmほど行ったところにあります。
7kmを遠いと感じてしまうのは現代人なんでしょうねぇw
昔の人なら往復3時間もかからないでしょうし、そんなに時間がかかったとも思わないでしょう。
ここで明らかに正次郎を警戒し始めていますね。
それは彼の身のこなしが武人のそれだからでしょうか?
まあ、だとしたらそれを見抜いたゆうぎりは何者だって話になっちゃいますけどw
正次郎「ふーん…色々ねえ。」
この段階で正二郎の方もゆうぎりがただの伝説の花魁ではないと気付いているのかも。
…ただの伝説の花魁というパワーワード。
ここら辺は完全に喜一を無視して二人の探り合いですねw
正二郎はゆうぎりが新政府に徒成す存在かどうかを、ゆうぎりは正二郎が喜一に悪意を持っているかどうかを探っているかと、自分に対する敵意を探っています。
ただ、この正次郎。そこまで冷酷な男では無いようです。
牛鍋屋では女探しに行くように勧めたり、ゆうぎりとくっつけて所帯を持たせようとしたりと、遠回しに革命運動?をさせない方向に持っていってあげたい気持ちがあるのです。
もし単純に冷酷なスパイであったのなら、黙って報告して消せばいいのですから。
だから彼の中で少しは喜一の人間性に魅かれている部分もあるんだろうなぁ、と思ったり。
細かい事ですが、三味線は絶対に立てかけてはいけません。
もともと下に根緒という飛び出した部分がありますから、超絶不安定な上に、もし倒れたら一発で竿が折れます。
見る人が見たら、この画面見た瞬間に「ひぃっ!!」ってなりますw
正次郎「アンタもどうだい?」
ゆうぎり「いえ、わっちは…」
これも警戒の一種でしょう。喜一の入れた水は普通に飲むのに、正次郎の勧めた酒は呑まない。
最後のこの表情は決めかねてるって感じなのかなぁ。
裏がある事は気付いているけど、そこまでの悪人には思えない…って感じ?
悪人確定だったらもっと鋭い目をしているでしょう。
シーン6 密偵
ついに喜一の呼びかけに賛同者が。
そしてこれが正次郎の動く決定的な引き金になってしまったんだなぁ…悲しいなぁ…
ただの一人で紙配ってるだけの頭のおかしな男だったら、そのまま放っておけばよかったのに。
ここのシーン美しいですよね。
ゆうぎりが昏い縁側で夕陽に照らされて一人、喜一からもらった櫛で髪をすく。
少し虚ろな表情と少しだけ空いた口元。
そしてカラカラと回る風車。
ザ・スパイものって感じで良いw
実際、昔から大名は独自の草を全国に放っていたので、こういうのも普通にやってたと思うんだよなぁ。
内容は以下の通り
対象の賛同者が集る次第。
これまで対象は確認できず。
今後拡大する可能性高し。
出現の×××指示。
喜一の運動が拡大し始めたことを報告する密書。
気になるのは二行目の「これまで対象は確認できず」なんですよね。
つまり二行目の対象と一行目の対象は別人物なんでしょう。
一行目の対象は桃崎喜一。
二行目は「その運動に特定の人物が参加するのを確認しろ」って命令が別にあるのかもしれませんね。
で、たぶん最後の指で隠れた行に「もし出現した場合の指示よろ」って感じの内容が書かれてるんじゃないでしょうか?
もしかしたら正次郎は(ゆうぎりがその対象なんじゃないか?)と勘繰って正体の確認に来たけど、(こいつはシロだな…)って思って報告から外したのかな。
もしかしたら、その対象が徐福かもしれません。
と、ここまでが私の解釈。
古文のプロの方に鑑定を頼んだら
「まあ、その読み方も出来るけど、別に普通に『これまでは集まって来なかったけど、集まってきたよ』ってただの報告の意味にも取れるね」
と言われました。さて、どっちが正解でしょうか?w
それにしても、このスパイの走り方がめちゃくちゃ滑らかでワロタw
絶対こいつ忍者だよ!!
ED
EDで我に返ったわ!!やるんかい!w
うおっぉぉぉ!!これがたったOP/ED抜いて20分のアニメの内容か!!
もう時間感覚が全然無くなってたわw
次回予告
ゆうぎりでありんす。
信念のために全てを賭ける殿方。
胸が熱くなりんす。
『佐賀事変 其ノ弐』
おさらばえ。
そうか…おさらばか…
いや、そうなるの分かってるんだけどさ…なんか辛いよね…
サブタイトルのシーンは、ゆうぎりが喜一と正次郎に挟まれて座ってるから、誰かと会ってるシーンなんだろうね。誰か偉い人と会うのかな?
徐福が手を伸ばしてるのって、ゆうぎりがくれた薬箱だよね。
これ、ゆうぎりの薬のせいで徐福が超回復しちゃって、みたいな話にならない?w
だって万病に効くって言ってたから、それでハゲまで治っちゃってw
以上。おっさんの妄想はここまで!
泣いても笑っても次週、ゆうぎり死す!
ああ、もう早く木曜日になれ!