めっちゃ早口で言ってそうなブログ

アニメを語りたいおっさんが、誰にも頼まれないのに勝手に深掘りしている(気になる)ブログです。

おっさん 『フランシュシュ The Best』に咽び泣く

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 やっと待ちに待った日が来ました。

 そりゃもう待ちました。輝いて佐賀事変をフルで聴ける日を。

 ところが、今までさんざん聴いてきたはずの曲たちを、アルバムを通して聴いていると、なぜか無性に感動して涙がにじむ…w

 本当、このゾンサガの奥の深さはいったいどこから来るのでしょう?

 という訳で、本来ならその2曲のレビューをしようと思ってたのですが、アルバム全体を俯瞰して考察してみる事にしました。

フランシュシュ…あんたぁ…ベストだよ…

 初めてこのアルバムの発売を聞いた時に、私以外にもこう思った人が少ないでしょう。

 「円盤のオマケまとめて再販商法かよwww」

 普通はそう考える。私もそう考えた。

 でもいざ手元に届いた時に改めて聴いているうちに、アルバムという存在の正しい意味を思い出しました。

 本来アルバム(写真帳)はシングル(シーン)をテーマに沿って集める、それ自体が作品集でした。

 だから昔のアーティストはアルバムの際に曲順というのもものすごく重要視してたんですよ。

 まずは静かな曲から始まって、次はちょっとアップチューンで…とかね。

 レコードから始まって→カセット→CDの媒体の系譜は曲順を入れ替える事ができないので、アーティストの意図した演出をそのまま楽しむことが出来ました。

 もっともCDからプレイヤー側でシャッフル機能がついてしまいましたよねw

 でもあれも一部のアーティストは怒ってたんですよ。俺の苦心の作品集をグチャグチャにすんな、って。

 それがMDの登場により、アルバムのページがバラバラにされるどころか、別のアルバムの1ページまで混入する騒ぎにw

 mp3プレイヤーの登場によって、他人のアルバムまで混入して、ついには無法地帯へ……

 こうしてアーティストの意図した演出は私たちの手で破壊されてしまい、アルバムは単なるシングル集合体だと認識されるようになってしまったんです。

 (もちろんレコ社側のアルバム粗製乱造も原因です)

 

 ちなみにこのCDがただの円盤おまけの集合体ではない証拠は、全体をしっかりとアルバムとしてのリマスタリングがしてある部分でも分かりますね。

 円盤おまけ版はアニメの映像に合わせる事を前提の音場関連のエフェクトがしてあります。野外ステージと温泉旅館が同じ音したらおかしいでしょ?w

 今回のこれは、そういう環境エフェクトを一度リセットして、アルバムとして通して聴いた時に違和感が少ないように調整してあります。

 つまり、純粋な音楽的な視点でフランシュシュを楽しんでもらいたいというスタッフの腐心が感じられます。ゾンビなだけに。(by純子)

 

 で、このアルバムですが、実はすごく曲順考えたんだろうなぁ、と受け取れるセレクトでした。

 まずはセットリストです。

01 ようこそ佐賀へ

02 徒花ネクロマンシー(口上入り)

03 DEAD or RAP!!!

04 目覚めRETURNER

05 ドライブイン

06 アツクナレ

07 目覚めRETURNER(Electric Returner)

08 To my Dearest

09 佐賀事変

10 特攻DANCE~DAWN OF THE BAD~

11 ヨミガエレ

12 FLAGをはためかせろ!

13 輝いて

14 光へ

15 FANTASTIC LOVERS

16 ゼリーフィッシュ

17 サガ・アーケードラップ

18 To my Dearest~リリィ&ピアノソロ~

XX 宣誓!ALIVE センセーション

 

 さて、パッと見でストーリー順だろうと分かりますよね。

 でも100%ストーリー順じゃないところが、丁寧な仕事ですね。

 15~17のフランシュシュ以外をしっかり外してある。

 だって本当に作中の登場順にしたら01がFANTASTIC LOVERSになっちゃうもんねぇw

 じゃ、なんでようこそ佐賀へが1曲目なのか?

 それはこれがゾンビランドサガのテーマだからでしょう。ゾンサガらしくもあり、最もフランシュシュらしくもない曲。

 でもイベントとか放送の時に必ず最初に流れてるんですよ。

 そして個人的にゾンサガが一番ヒットした要因である「意外性」という部分を一番体現している曲でもあるからです。

 今でも初めて第1話を観た時のインパクトは忘れられないからねぇw

 

 そして肝心の09 佐賀事変です。14じゃなくて09なんです。

 番外編でもおまけでもなく、あくまでもフランシュシュの曲の1つという扱いが嬉しいですね。

 でも今までの話から考察するに、お蔵入りになったゆうぎり回は本来なら第8話リリィ回と第9話のサキ回の間に予定されていたと考えられますね。

 おっさん 『佐賀事変』の初期考察に挑戦

 ↑ここでも触れてましたけど、やはり佐賀事変は本編内で使われる可能性がある曲です。

 ただ、こうなると徐福初登場の第11話よりも前にゆうぎり回がある事になります……

 その辺の考察(妄想)し始めるとまた膨大な文章量になるので今回は控えますねw

 

 そして次の13 輝いても注意しないといけない場所にいます。

 14 光へ よりも前なんですよ!

 フランシュシュ作品としてのまとまりを考えるなら、当然フランシュシュの曲全部をOPとEDではさむでしょう?

 そして輝いてはEDよりも前にある。

 という事は、この曲もまた、れっきとしたフランシュシュ作品の1ピースであり、ゾンビランドサガを構成する1曲だという事です。

 じゃあ、ストーリー順って事は?

 はい、答えはアルピノで歌われた曲の1つが輝いてだった」でしょう。

 本編内ではアルピノ1曲目がヨミガエレで、アンコールがFLAGをはためかせろ!という事以外は描写されてませんよね?

 って事は、輝いてはその間のどこかで歌われたという事になります。

 まあ、曲調を考えたら絶対ラストですなぁw

 だってうちらは手拍子とコーラス担当できるんですよ?

 そんなん最後に号泣しながらやるに決まってるじゃないですか。幕張で。

 

 そして初めてどんな曲かを知ったボーナストラック宣誓!ALIVEセンセーションですが、まあこれに関してはどうせダマす気満々な曲でしょうからノーコメントでw

 よ~く歌詞を見ると、中にところどころゾンビィとフランシュシュを匂わせるものがあって、この時から確信犯(誤用)だったんだろうなぁ、と思います。

 ただ、これは18 To my Dearest~リリィソロとセットで少し語ります。

 なぜ宣誓はボーナスで番外扱いなのか?

 それは源さくら(本渡楓さん)のソロ曲であって、フランシュシュの曲ではないからです。あと本渡さんが完全にさくらのキャラを作る前なので、歌い方や声のトーンがさくらと言うよりは本渡さん。

 でも本編中の巽も言ってたとおり、フランシュシュは全員で1つなので、独唱という意味でのソロ曲は無いんですよね。

 誰かがメインの曲はあってもソロ曲って1つもないのがフランシュシュの良い所です。

 そういう意味で18もあくまでもリリィの練習verという位置づけなんです。

 絵的にはリリィが巽のピアノの前で音取りの練習してる感じでしょうか?

 フランシュシュの歌は全員がそろって初めて完成なんです、いいね?

 (……たえちゃんがそろう日は来るんでしょうか…?)

 

 んで、新曲2曲と18&ボーナスを聴いて、改めて分かりました。

 やっぱ私はフランシュシュ全員がそろった歌声が大好きなんだなぁ、と。

 いえ、別に本渡さんの歌唱力がどうこうとか、田中さんの声が嫌いとかそういうのは全くありません。

 純粋に6人の声が創り出す音が気持ちいいんですよ。

 一見(一聴?)すると方向性のバラバラな6人がユニゾンした時の何とも言えない完成度。

 

 こんな事を考えながら一人感涙にむせんでいた11月27日の夜でした。

 

 余談:サガアーケードラップはハンドマイクで3人揃って一発録りですかね?